はじめに
スタートアップ経営者の皆さん、こんな経験はありませんか?
「freeeを導入したから会計は自動化されて安心」と思っていたのに、月次レポートを見て愕然。売上が急に半減していたり、PLは黒字なのに資金残高が減り続けていたり…。
今回はfreeeの会計データ信頼性問題について、田中社長が会計の専門家に相談し解決していく様子を寸劇を交えながら分かりやすく解説していきます。
寸劇:田中社長、会計士事務所の扉を叩く
某日の朝、株式会社Gear Second社長室にて
田中社長:「佐藤さん、先月の売上レポート見た?何これ、売上が先々月の半分になってる!事業が急に悪化したってこと?」
佐藤秘書:「えっ!社長、これは一大事です!確かに先月は新規契約も順調だったはずなのに…どうしましょう社長!」
田中社長:「それに、freeeの残高と実際の銀行残高も100万円くらいズレてるんだよね。freeeって自動で仕訳してくれるから安心だと思ってたのに…」
佐藤秘書:「社長!もしかして脱税とか、税務署に怒られたりしませんか?これは本当に一大事です!どうしましょう、どうしましょう!」
田中社長:「落ち着いて佐藤さん…いや、僕も落ち着けない。このままじゃ投資家への報告も経営判断もできないよ。もう終わりだ…」
佐藤秘書:「社長、そうだ!前に紹介してもらった鈴木会計士さんに相談してみませんか?」
田中社長:「そうだね、もう藁にもすがる思いだ。すぐにアポを取って!」
翌日、鈴木会計士事務所にて
鈴木会計士:「田中社長、佐藤秘書さん、お疲れ様です。お電話でお聞きした件ですが、まあまあ、お二人とも落ち着いてください。」
田中社長:「鈴木さん!大変なんです!freeeの数字がめちゃくちゃで、売上は半減、残高はズレて、もう何が正しいのか分からなくて…」
佐藤秘書:「そうなんです!社長が毎日『もう終わりだ』って言ってて、私もどうしていいか…」
鈴木会計士:「なるほど、よくあるお悩みですね。freeeを導入されてから、どのくらい経ちますか?」
田中社長:「半年くらいです。最初は便利だと思ったんですが…」
鈴木会計士:「承知しました。まず、freeeの画面を一緒に見てみましょう。きっと原因が分かりますよ。freeeは優秀なツールですが、設定と運用方法が重要なんです。」
佐藤秘書:「本当ですか?助かる道があるんですか?」
鈴木会計士:「もちろんです。多くの会社で同じような課題が起きていて、ほとんどのケースで解決できますからご安心ください。」
CEOたちが抱えていた課題の正体は?
鈴木会計士が田中社長のfreeeを確認したところ、以下の問題が明らかになりました:
1. 自動仕訳ルールの設定ミス
- Google広告費が「通信費」として計上されていた
- 業務委託料が「雑費」に分類されていた
- 助成金収入が「売上」扱いになっていた
2. 売上計上のタイミングズレ
- 請求書発行日ベースではなく、入金日ベースで売上が計上されていた
- 先月は大口契約の入金が翌月にずれ込んだため、見かけ上売上が半減
3. 実務フローと会計の不整合
- 経費精算が滞留していて未計上の費用があった
- 支払い済みだが請求書未受領の取引が放置されていた
- 銀行残高と帳簿残高のズレは未処理の仕訳が原因
なぜ、その課題に直面したのか?
田中社長のような状況は、多くのスタートアップで起こりがちです。主な原因は:
1. freeeを「完全自動化ツール」と誤解
freeeは仕訳を効率化するツールですが、経営判断に使える数字を作るには、適切な設定と定期的なレビューが必要です。
2. 導入時の設定が不十分
勘定科目の設定や自動仕訳ルールを、事業の実態に合わせてカスタマイズしていませんでした。
3. 月次レビュー体制の不在
数字の異常値に気づくための定期的なチェック体制がありませんでした。
鈴木会計士はどう解決に導いたか?
鈴木会計士:「田中社長、原因が分かりました。freee自体に問題はありません。設定と運用方法を見直せば、信頼できる数字になりますよ。」
解決策1:自動仕訳ルールの再設定
- 主要な取引先ごとに適切な勘定科目を設定
- 広告費、業務委託料、助成金などを正しい科目に分類
- 月1回のルール見直し日を設定
解決策2:売上計上ルールの統一
- 請求書発行日ベースでの売上計上に変更
- 入金予定管理と売上計上を分けて把握
- 月次で売掛金残高をチェックする体制を構築
解決策3:月次レビュー体制の確立
- 毎月20日までに月次決算を完了
- Googleスプレッドシートで前月比・予算比をチェック
- 異常値があった場合の確認フローを設定
田中社長:「なるほど!freeeが悪いんじゃなくて、使い方の問題だったんですね。」
佐藤秘書:「これで安心して投資家さんにも報告できますね!」
鈴木会計士:「そうです。freeeとGoogleスプレッドシートを組み合わせることで、経営に使える信頼性の高い数字が作れますよ。来月から新しい体制で運用してみてください。」
まとめ
今回の寸劇を通じて、以下のポイントが明らかになりました:
- freeeは記録ツール:自動化されていても、適切な設定と運用が必要
- 定期レビューが重要:月次での数字チェック体制が信頼性を担保
- 専門家の視点:会計の専門知識があれば、多くの問題は解決可能
freeeを導入しただけで満足せず、「経営に使える数字」を作るための仕組みづくりが重要です。数字の異常に気づいたら、一人で悩まず早めに専門家に相談することで、適切な解決策が見つかります。
もしも悩みがあるようでしたら、ぜひ相談してみてください。
